元パラリーガルの本当に役立つ法律知識

元パラリーガル(弁護士補助職)が生活の中で本当に役に立つ法律知識について配信していきます。

車が追突事故に巻き込まれたら?焦らず行動できるポイントをご紹介

こんにちは。こんばんは。


みなさんは車が追突事故に巻き込まれた冷静でいられますか?
ほとんどの方が混乱してしまうのではないでしょうか?
中には、ぶつけてきた相手に文句を言いたくなる方もいるかもしれません。
それだけ、自身の愛車が追突されたショックは大きく、冷静さを失ってしまうものです。


では、なぜ追突事故に巻き込まれてしまうと、混乱してしまったり、冷静さを失ってしまうのでしょうか?
それは、正しい行動を知識として頭に入れていないからです。


もし、追突事故に巻き込まれた際、正しい行動を知っていれば、混乱することはありませんし、冷静さを保つことができます。


多くの方は、追突事故を想定して行動などしてしませんし、そもそも追突事故に巻き込まれること自体が稀であるため、いざというときに対応できない方がほとんどなのです。


そこで今回は、たとえ追突事故に巻き込まれてしまっても焦らず行動できるためのポイントについてご紹介していこうと思います。


参考にさせていただいたのは、横浜クレヨン法律事務所さんの↓記事です。


車が追突されたら速やかに行うべき8つの行動
まずは、車が追突されたら速やかに行うべき行動を8つご紹介します。
①周囲の状況を確認し安全確保する
②警察に電話する
③救急性があれば救急車を手配する
④事故現場の写真を撮る
⑤加害者と連絡先を交換する
⑥保険会社に事故の連絡をする
⑦ロードサービスの手配を依頼する
⑧整形外科を3日以内に受診する


①周囲の状況を確認し安全確保する
追突事故が起きた際は、最初に周囲の状況を確認し、安全確保をしましょう。
車を動かす必要があれば、路肩に寄せるなど移動を試みてください。
その後は、発煙筒、三角表示板を置いたり等、事故が起きたことを周囲に知らせましょう。


②警察に電話する
安全確保と同時に、警察への電話を必ずしてください。
事故の事実を警察に申告しない場合、道路交通法違反となります。
警察到着後は、実況見分が行われますので、こちらも必ず立ち会いましょう。
行われた実況見分は、実況見分調書にまとめられ、後に過失割合等で争いが生じた際に重要な証拠となってくれます。


③救急性があれば救急車を手配する
相手、または自身が怪我をしていて、深刻な状況であれば救急車を手配しましょう。
救急車は、「119」に電話することで呼ぶことができます。
事故直後はどうしても混乱してしまいがちですが、人命の優先順位が最も高いです。


④事故現場の写真を撮る
人命が深刻な状況である場合は別ですが、そうでないのであれば、事故現場の写真もしっかり撮っておきましょう。
特に、警察が到着する前に可能な限り自身で証拠を残すことが大事です。
警察も多くの写真を撮影しますが、共有してくれるわけではありません。
また、ドライブレコーダーの映像も必ず保存するようにしてください。
いずれも、後に争いがあった場合の証拠として役立ってくれます。


⑤加害者と連絡先を交換する
追突事故の際は、加害者と連絡先を交換してください。
相手が任意加入の場合、損害賠償については直接請求になるため必ず交換する必要がありますが、加入していたとしても、以下の情報は必ず確認しましょう。
・氏名、住所、電話番号
・加入している保険会社名
・会社の名刺
・車のナンバー
上記の他、運転免許証の裏表も確認しておくと良いでしょう。
これらはいずれも、メモを取っても良いですし、筆記用具がなければすべてスマホで撮影して、画像として保存しておくのが良いでしょう。


⑥保険会社に事故の連絡をする
実況見分も終了し、事故直後の対応がいったん落ち着いたら、次は自身が加入している保険会社へ連絡しましょう。
保険会社との契約次第では、人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険、弁護士特約などの保険を利用できる場合があるため、連絡した際に確認しておくのが良いでしょう。


⑦ロードサービスの手配を依頼する
追突された車が損傷などによってまともに動かせない場合は、保険会社に連絡した際に、ロードサービスの手配を依頼するのが良いでしょう。
ロードサービスの利用料金については、加害者側の任意保険から支払ってもらえるのが一般的であるため、領収書などは必ず手元に残しておくようにしてください。


⑧整形外科を3日以内に受診する
追突事故に遭った際は、必ず3日以内に整形外科を受診してください。
なぜなら、交通事故というのはその場では興奮などによって、特に痛みを感じないことがあるのですが、事故後になって痛みが発生するのはめずらしくはありません。
特に、むちうちになると後になって痛みや痺れが発生します。
しかし、事故から3日以内に受診していない場合、交通事故とは無関係、因果関係はないと言われてしまうため注意が必要です。
痛みがなかったとしても、異常がないかをチェックしてもらうためにも必ず受診してください。


追突事故時に絶対にしてはいけない2つの行動
追突事故に遭った際、絶対にしてはいけないことは以下の2つです。
①警察に連絡せずに示談する
②事故現場から立ち去る


①警察に連絡せずに示談する
追突事故の場合、双方が特にケガなどしていないと、その場で示談しようと提案されることがあります。
警察を呼ぶのは時間がかかるし、そんなに大事にしたくないなど、一方的な理由で警察への通報を妨害されることもあります。
また、その場で修理代を払うからといってお金を渡されることもありますが、絶対に受け取ってはいけません。
そもそもですが、警察に連絡しないこと自体が法律違反に該当する行為です。
それだけでなく、警察が実況見分をしないことには過失割合が決定しません。
後からトラブルになる可能性が非常に高いため、警察に連絡しない、その場で示談する、といったことは絶対にNGであると覚えておきましょう。


②事故現場から立ち去る
事故現場から立ち去るのも絶対にNGです。
相手がすごい剣幕で脅してきたり、車の損傷がそれほどでもなかったり、仕事をさぼっている最中だったり、実は飲酒をしていたりと、その場から立ち去りたい事情はさまざまあるかもしれませんが、いずれの場合も必ず警察に連絡し、事故現場から立ち去ることがないようにしてください。
しつこいようですが、事故現場から立ち去る行為は犯罪行為なので絶対やめてください。


まとめ
追突事故に遭ってしまった際は、今回紹介した8つの行動を思い出してみてください。
事故の様態は様々ですが、すべての状況に対応可能となっています。
覚えていられないという方は、「人命最優先」、「警察への連絡」、「加害者の情報を確認」という3つだけは必ず行うようにしてください。
また、追突事故時には、勝手にその場から立ち去る行為は犯罪であることを忘れないでおきましょう。
大事にしたくないというのは一方的で自己中心的な考えでしかありません。
ご自身のためにも、必ず警察に連絡し、必要な対応を取るようにしてください。


追突事故後の行動についてさらに詳しく知りたい方は、以下のコラムがおすすめです。
追突されたら可及的速やかにやるべきこと8選。追突事故で被害者が知らずに損しないための必須知識を全解説します! - 横浜クレヨン法律事務所


それでは本日はこの辺で。